2007年02月04日

洋食亭 いし井 [武蔵小山]

目黒から目黒線で二駅、都会でありながら下町の雰囲気を色濃く残す街、武蔵小山。駅前から続く商店街「パルム」は全長800mに及ぶアーケードや、24時間の駐車場を完備など、商店街の衰退が言われて久しい昨今にあっても、精力的に活動を続ける見習いたい商店街だ。

そんなパルムに一歩踏み入れ、すぐに路地を左折すると、そこはどの街の繁華街の隅にもありそうな場末感漂う一角。小さなスナックや居酒屋が軒を連ね、疲れたおじさま方の心と体を癒してくれる素敵な空間に、ひっそりと、しかしある種のオーラをまとって佇むのが、ここ「洋食亭 いし井」だ。

洋食亭 いし井

店内は細長く、うなぎの寝床状態。カウンターのみの席に座り奥に目をやると、マスターとスタッフの方の、寡黙かつこだわりを纏ったオーラ、そして所作の隅々にあらわれる職人気質な仕事ぶりが見て取れる。
メニューに目を通せば、“ザ・洋食屋”とも言うべき品揃え。「ハンバーグ」「メンチカツ」「オムレツ」「ポークソーテー」と、洋食好きにはたまらないメニューが並ぶが、驚くのはそのお値段。どれもが600円~800円前後であり、しかもお薦め定食として黒板に記されているメニューにいたっては、ライス+サラダのセットになって1000円を切る設定。

しかも供される料理は、およそ1000円の食事とは思えないほどの高レベル。
黄金色に輝くオムレツは、もちろん中はふわふわの極上品。しかも中に鎮座するチキンライスの滋味深いこと。さらには日本の洋食屋の真骨頂であるメンチカツをはじめとする揚げ物にいたっては、この手間をかけてこの値段で出してもいいのかと、客が心配したくなるほどの出来栄え。外はカリカリ、中はジューシー。一口目から食べ終わるまで、誰もが無口になるほどの美味なのだ。

洋食亭 いし井

昭和の雰囲気を色濃く残すここ武蔵小山に、時代を超えて異彩を放つ旨いもの屋。そんな「洋食亭 いし井」を、これからも食べ続けようと思う。

洋食亭 いし井 [武蔵小山]
住所・地図:東京都品川区小山3-20-11
電話:03-3785-0143
営業時間:11:30~15:00 17:00~22:30
定休日:水曜日

posted by おれんじまん at : 19:27

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